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農山村地域経済研究所 新庄支所から

豊かな自然と宝物がいっぱいの農山漁村が、全国各地にあります。この村々を将来の世代に残そうと、一年の半分以上を農村行脚しながら、村づくりをサポートする楠本雅弘という先生がいます。これは先生の応援ブログです。

「楠本先生を囲む会」 ~集落営農は地域づくり~

 11月19日(土)、雪の里情報館において「楠本雅弘先生を囲む会」を開きました。
 午前9時から、12時までの短時間ではありましたが、参加者全員が先生と昼食をともにし、話が尽きませんでした。
 先生からは、先生が監修した『集落営農支援シリーズ 地域再生編』の中から先進事例を選択して紹介していただき(盛岡 広島 島根)、解説していただきました。

 次に、事例発表にうつり、事例をもとに話し合いをしました。
 まず最上地域で唯一の集落営農組織である、「ひまわり農場」の現状と課題について、代表理事のTKさんより報告してもらいました。この報告を聞き、現在のこの地域の抱える問題が凝縮しているように感じました。
 例えば経営面積は、平成16年(2004)で66ha。平成28年(2016)では176haに増大している。これは何を意味しているか。「登記上は約1万筆以上」つまり小面積の耕地である。「作業受託を行っている圃場はすべて基盤整備されていない」つまり山間地の狭小の耕地である。「作業委託者は100人ほど」これも同様である。
山間農村の抱える課題が浮き彫りにされている。転作地を大豆畑にし、耕作放棄地の増大に対応し受託地を増やしてきた。しかし「1圃場あたり10㏊以下が多く、この条件下では限界に来ているが、来年度の新規依頼もすでにきている状況で、どのように受け入れていくかが課題」というように、基盤整備がされた大面積の耕地とちがって、機械化による省力化にも限界がある。このような行政が対処すべきはずの問題を、ひまわり農場は引き受けているのである。
また、役員5人、社員8人体制(その他、4~5人のピンチヒッターがいる)で事業を運営しているが、社員のうち3人は12~3月に町の除雪オペレーターをしており、通年での仕事の確保が課題である。
しかしながら、平成6年の結成以来、紆余曲折を経ながらも事業の拡大、多角化(育苗・ミニトマト・ほうれん草)をはかりながら、成長している。集落営農の課題の一つでもある<世代交代>もかなり進んでいる(20~30代が6人)ようである。
集落営農は、地域住民の共同活動を結集した新しい共同経営体である。

続いてKSさんから30年以上続いている「F小学校と世田谷区の小学校との交流事業」についての事例発表があり、年と農村の交流の大きな可能性について話し合われた。
最上地域の持つ豊かな自然環境・食べ物が大きな教育効果を持つこと。つまりこの地域の良さを都市住民に発信するとともに、地域の子供たちが地域の宝を再認識することである。しかしながら、90万人の世田谷区と6000人のF町。一つの小学校では世田谷区の要望(現在世田谷の2小学校との交流であるが、他の小学校も交流を希望している)に応えられなくなっている。この事業を最上地域で拡大することで、教育効果はもとより、経済効果も拡大するものと思う。