農山村地域経済研究所 新庄支所から

豊かな自然と宝物がいっぱいの農山漁村が、全国各地にあります。この村々を将来の世代に残そうと、一年の半分以上を農村行脚しながら、村づくりをサポートする楠本雅弘という先生がいます。これは先生の応援ブログです。

報告 新庄でホタルが乱舞!! 指首野川と五十嵐源三郎

 619日(月)に町内の会議に参加した後、先輩に誘われ、近くを流れる指首野川(さすのがわ)にホタルを見に行ったら、12匹、先輩は見たというのですが、私には見つけられませんでした。翌日一人で見に行ったら56匹見る事ができた。一週間後に見に行ったら、数十匹のホタルが飛んでいた。ちょっとした感動でした。人の話によると前日は何百匹もホタルが乱舞していたとのこと。

 このような街中でホタルが見られるという奇跡!これは偏に町内の「千門町蛍の会」(菅久雄会長)が、12年ほど前に組織され、「指首野川を蛍の棲める川にしよう」と地道に活動してきた賜物です。私もこの活動に昨年から参加させていただき、河川清掃や花植えを手伝わせていただいています。<指首野川にホタルが乱舞>これはすごいことです。何年振りなのでしょうか?

 

 「指首野川」というと思い出す人がいます。五十嵐源三郎(幼名、暎一。19252002)さんです。通称「大五さん」。(望んではいませんでしたが、周りの人に推されて)市会議員をされていました。彼が生涯をかけて取り組んだ事、それは一言でいうと、新庄の歴史と文化を守ることでした。具体的には、

 *当時存亡の危機にあった「雪害」(旧積雪地方農村経済調査所、現雪の里情報館)を守ること。平成264月に国指定登録有形文化財への登録。

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 *「隠明寺凧」の復元と保存です。(これは実現!県有形民俗資料文化財

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 *戸沢藩のお城で使われていた「御用堰」(今は下水路に)と石川町の「御機嫌通り」(新しい道路が出来て、昔の雰囲気が亡くなっている)の復元保存。

 *汚水で汚れた「指首野川」の復活。(私のカメラでは、ホタルが写りませんでした)

 五十嵐さんは、昔、川遊びをした指首野川を復活させることを夢見ていました。今年、そこでホタルが乱舞したことは、復活の一里塚になったといえそうです。あの世できっと喜んでいらっしゃると信じます。